× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 |
![]() |
練習させる気がない練習曲
なんかかっこいい名前で、曲も一見普通な感じ しかし、よくみるとなかなかの無理ゲー シャルル・ヴァランタン・アルカンはフランスのロマン派の作曲家でありピアニストで、20代でリストやショパンと並ぶヴィルトゥオーゾ・ピアニストとして名声を確立したすごい人 しかし親友のショパンの死や、師であるジメルマンの後継者争いに敗れたことを基に表立って演奏することは少なくなり、自宅に閉じこもって一時は聖書やユダヤ教の経典タルムードの研究に没頭したという 最期も謎めいていて、宗教書の研究中に書棚が崩れ下敷きになったとも、台所で調理中に倒れたとも言われています しかし、隠遁生活を送っている割には出版活動は没年まで継続しており、完全に世捨て人であったかどうかは疑わしいとか ショパンとは作品のやり取りはなかったが、ショパンはアルカンが主催した演奏会に賛助出演していたらしく、また、リストには「思い出―3つの悲愴的な様式による3曲」を献呈したり、セザール・フランクからはオルガン曲「『交響的大曲』嬰ヘ短調」を、アントン・ルビンシテインからは「ピアノ協奏曲第5番」を献呈されていたりと結構交友があったそうです さてこの曲、アルカンの楽曲の中でも難易度が高いことで有名 両手が左右に飛ぶわ飛ぶわ、右手の細密且つ高速なパッセージなど演奏を困難とさせる要素が多数含まれており、さらには、厚みのある和音で高速な移動を要求したりと、演奏者にとっては非常に難しい曲となっています。鬼かこんにゃろ そのため、ただ技巧を見せびらかせる曲であるという意見もあるものの、非常に速いパッセージの中からきちんとメロディーが浮き出てくるように作曲されており、なかなか面白い曲 しかしというかそれ故に、その難易度の高さから演奏される機会は稀であり、録音は金澤攝による世界初録音、他にはローラン・マルタンの録音が存在している程度。しかし、両者共に技術的には非常に苦しいものがあり、人間で演奏するには限界がある曲であるということを感じさせられる演奏となってしまっている 因みにこの音源の演奏は、アルカンの演奏で一部有名なローラン・マルタン おまけ 練習曲「鉄道」 駆けこみ演奏は大変危険です 指関節の脱臼や鍵盤からの転落にご注意ください PR |
![]() |
![]() |
|
![]() |