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【2024/04/19 19:24 】 |
【Classical】Béla Bartók 「青ひげ公の城」
Béla Bartók 「青ひげ公の城」



「怖くはないか?」



いやいや、別にMärchenを聴いていたわけでもFate Zeroを見ていたわけでもないですよ?
まぁどちらも私は青ひげが一番好きなんですがね(嗤)


青ひげはシャルル・ペローが執筆した童話で、グリム童話の初版にも収録されていたが、二版以降では削除されました


青ひげのモデルは一般的にはジャンヌ・ダルクの戦友であるジル・ド・レイとされています
ジル・ド・レイ公は百年戦争のオルレアンの戦いにおいてジャンヌ・ダルクに協力し、戦争の終結に貢献し「救国の英雄」とも呼ばれた元帥ですが、戦後自分の領地に戻ると湯水のように財産を浪費し錬金術に耽溺。財産目当てのフランソワ・プレラティら詐欺師まがいの「自称」錬金術師が錬金術成功のために黒魔術を行うよう唆したことも加わり、手下を使って何百人ともいわれる幼い少年たちを拉致、虐殺。レイは錬金術成功という「実利」のためだけではなく、少年への凌辱と虐殺に性的興奮を得ており、それによる犠牲者は150人から1,500人だと伝えられています
ただし、ジルの評伝の一部は宗教裁判の審理において述べられたものであり、裁判官である司祭(財産を狙う政敵達)により故意に誇張された一面があることも否定できなく、ジャンヌが異端として捕らえられ火炙りになったことから精神を病んだのだとも言われいますが真相はいかに


しかしバラージュ・ベーラの台本は少し原作と内容が違い、一応そっちを紹介します
原作を知りたい人は、どうぞ本や世界名作劇場で
 

城へ到着する青ひげとユディット城の中は暗く、窓もなく、湿っている。青ひげはユディットに城で暮らすを考え直すのは今しかないと言う
「Ez a Kékszakállú vára.
Nem tündököl,
mint atyádé.
Judit, jössz-e még utánam?」


ユディットは家族とつらい別れをして来たのだから、決してあなたと別れないと言う
「Kékszakállú!
Elhagytam az apám, anyám,
elhagytam szép testvérbátyám,
elhagytam a vőlegényem,
hogy váradba eljöhessek
Kékszakállú!
Ha kiűznél,
küszöbödnél megállanék,
küszöbödre lefeküdnék.」


ユディットは7つの鍵のかかった扉に気づき、開けてくれるよう頼むが「中を見る必要は無い」と断られる。彼女が第一の扉を叩くと、中から風が吹き抜けるようなため息が聞こえる。青ひげは「怖くはないか」と問いかけ、鍵を渡す。
「Félsz-e?」


第1の扉は拷問部屋
鎖、剣、とがった杭、熱い串.、そして.壁に血の痕をみつける
「Félsz-e?」

第2の扉は武器庫
全ての武器は血塗られている
「Félsz-e?」

第3の扉は宝物庫
宝物は血塗られている
「Nyisd ki a negyedik ajtót.
Legyen napfény, nyissad, nyissad」

第4の扉は秘密の庭園
白い薔薇は血塗られて、赤き血の地面に咲く
「Judit, szeress,
sohse kérdezz.
Nézd hogy derül már a váram.
Nyisd ki az ötödik ajtót!」

第5の扉は広大な領土
しかし雲からは赤い血の影が落ちる

青ひげはもうこれ以上なにも問わず、自分を愛してくれと求めるが、ユディットは残りの扉を開けるよう執拗にせまる
「Vigyázz,
vigyázz a váramra,
vigyázz,
nem lesz fényesebb már」

青ひげは根負けして、もうひとつ鍵を渡す
扉を開けようとすると、再び中からため息が漏れてくる
「Adok neked még egy kulcsot」

第6の扉は涙の湖
不気味なほど静かで、銀色に輝く湖畔にて二人は抱擁する
「Gyere, Judit, gyere Judit,
csókra várlak. 」


青ひげはこれで城は光で満たされたから最後の扉は閉めたままにしておかなければならないと言う
しかしユディットは以前に青ひげが愛した女性のことを問う
「Mondd meg nekem Kékszakállú,
kit szerettél én előttem?」

嫉妬が不信を呼び、最後の扉を開けるよう迫る
ユディットの中では、武器に付いていた血、領土に降り注いだ血が、前の妻達のものだという考えが渦巻いていく
殺したのだと
噂は本当だったのだと
「Tudom, tudom, Kékszakállú,
Fehér könnytó kinek könnye.
Ott van mind a régi asszony
legyilkolva, vérbefagyva.
Jaj, igaz hír; suttogó hír.」

青ひげは絶望して、最後の鍵を渡す
「Lásd akiket én szerettem.」


第7の扉には3人の妻が

「生きている。目もくらむほど美しい」
「Élnek, élnek, itten élnek!」
「Szépek, szépek, százszor szépek.
Mindig voltak, mindig élnek.
Sok kincsemet ők gyűjtötték,
Virágaim ők öntözték,
birodalmam növesztették,
övék minden, minden, minden.」


彼女たちこそが富と領土の源泉であり、それぞれ「夜明け」「真昼」「夕暮れ」を支配している
ユディットは私など遠く及ばないと言う

青ひげは「私は四人目を真夜中に見つけた」といい、夜を彼女のものとする
「Kékszakállú nem kell, nem kell!」
「Tied a legdrágább kincsem.」

ユディットは最初逃れようとするが、「おまえが一番美しい」といわれ、彼のマントと宝石を受け入れ、四人目の妻として他の者たちとともに第七の扉に消える

青ひげは「もうこれで完全に闇の中だ…」といって、暗闇のなかに消える
「Szép vagy, szép vagy,
százszor szép vagy,
te voltál a legszebb asszony,
a legszebb asszony!
És mindég is éjjel lesz már...
éjjel... éjjel...」


以上、出典は以下から
無許可御免(今更)
http://www31.atwiki.jp/oper/pages/339.html




おまけ
舞踏音楽「中国の不思議な役人」


バレエ音楽「かかし王子」



バルトークは「青ひげ公の城」、「かかし王子」に於いて、『男女関係の絶望的状態(グリフィス)』というテーマを扱っていることが取り上げられている
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【2011/12/11 19:06 】 | 【Classical】 | 有り難いご意見(0)
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