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【2024/04/27 12:10 】 |
【Classical】Alexandre Scriàbine 「交響曲第4番 『法悦の詩』」
Alexandre Scriàbine 「Symphony No.4 "Poem of Ecstacy"」



神秘の力よ! 私は今、お前を呼びおこそう。
創造的精神のうす暗い底に沈む
 生命のおびえた影よ
私はお前に、勇気を授けよう



この時、ラム酒をすでに3杯以上、ウイスキー1杯飲んでいる
酒の勢いで書いてみた記事

スクリャービンは、モスクワの小貴族の家系に生まれ、幼児期からピアノを始める
自ら望んで陸軍兵学校に進むが小柄で虚弱なことと学業が優秀なこと、そして楽才が顕著なことから、特別にモスクワ音楽院への通学が認められ、14歳から院長タネーエフに作曲と音楽理論を、ズヴェーレフにピアノを師事。その後モスクワ音楽院に転学。このころ作曲家としてはラフマニノフが、ピアニストとしてはスクリャービンが有望視されていて、ピアノ卒業試験においてはラフマニノフが1位、スクリャービンが2位であった

26歳から母校モスクワ音楽院のピアノ科教授に就任し、学生の間で非常に評判がよく、ウィーン国立音楽大学のピアノ科からスカウトされたほどだったとか

28歳のころからニーチェ哲学に心酔し、とりわけ超人思想に共鳴する
その後は神智主義(人間には霊的能力があって、神を見ることが可能なのだという思想)にも傾倒し、この二つから音楽思想や作曲に影響を受けることとなる
クリスマス生まれだったことも、スクリャービンの神秘主義や、救世主きどりに拍車をかけ、ベルギー象徴主義絵画に興味を寄せつつ、マダム・ブラヴァツキー(神智学を創唱した人物で、神智学協会の設立者)の著作にいっそう親しむこととなる
これにより、自らの芸術を神智学思想を表現するためのものとして考えるようになり、後期の神秘和音を特徴とする作品を残すとともに、前衛的作曲家として国際的に認められるようになった

虚弱体質の反動から生涯にわたり健康を気にしすぎる気味があったが、唇への虫刺されが炎症を起こし、膿瘍による敗血症がもとでモスクワで急逝
享年43歳


この曲はスクリャービンが神秘主義に傾倒した後期の代表作として知られています

日本語の「法悦」は意訳であり、原語のまま訳すと「エクスタシー」となります
この標題のは、性的な絶頂を表すと考えるほかに、宗教的な悦びを表す、あるいは両者を包含しているという解釈もある
でもどう考えてもこの曲は、性的なものとしか…

一応拡張されたものでソナタ形式をとっていますが、決まった調性を持っておらず、その代わりに神秘主義に傾倒して以降のスクリャービンの作品で頻繁に用いられる神秘和音が完成させたものとして多用されています
演奏時間はおよそ20分。ゆったりした序奏で始まり、その間に主部では官能が寄せては返し、金管楽器のトランペットによる頂点がたびたび繰り返され、最後は、頭が真っ白になった静けさと共に大いなる絶頂が全体を包みます
このように楽曲の標題だけでなく音楽的な内容もセクシャルであることから、ロシアやドイツで演奏禁止の圧力がかかったといわれているのだとか…


神秘と法悦はかけ離れたものと言う人もいるかも知れないが、それについて言うことも多々ありますが、これ以上行くと私の変態具合が露呈してしまうのでやめてしまいます
これ以上はR-18タグが必要ですね

いやはや、酒の勢いは恐ろしい…



おまけ
"Black Mass" Sonata No.9 Op.68


スクリャービンは、《法悦の詩》において調性音楽から離脱したが、これはドビュッシーが《前奏曲集 第1巻》においてフランス印象主義音楽の音楽語法を完成させ、またシェーンベルクが《弦楽四重奏曲 第2番》においてドイツ表現主義音楽の開拓に突入したのとほぼ同時期のことであった
この点をもってスクリャービンは、現代音楽の先駆者の一人と認められている
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【2011/12/11 21:21 】 | 【Classical】 | 有り難いご意見(0)
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