× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 |
![]() |
それは、一本の映画のごとく
リムスキー=コルサコフの「アンタール」とチャイコフスキーの「マンフレッド交響曲」に次ぐロシアの標題交響曲 グリエールが全身全霊を傾けて完成させたこの曲は、総演奏時間も80分という超大作 レインゴリト・グリエールは、1938年から1948年までソ連作曲家同盟組織委員会の議長をつとめた人物で、時代的にはスクリャービンやラフマニノフと同世代であり、作風はチャイコフスキーと国民楽派の両方から影響を受けている この曲はグラズノフへの献呈作品であり、構想や音色の好みにおいてリムスキー=コルサコフを髣髴させる華麗で気宇壮大な標題交響曲となっている 交響組曲とは違い表題交響曲であるから、ある意味大長編交響詩と考えるのが簡単かも まぁその考えは異論多々あるでしょうが 因みにロシアのキエフにあるキエフ高等音楽院の正式名称は、グリエールの功績を記念して「R・M・グリエール記念キエフ国立高等音楽院」となっているそうです 演奏時間が合計80分近くあるのでなかなか気軽に聴けないがちょっとネックですが、ストコフスキーが、本人の了解を得て作った短縮版は45分ぐらいの長さに切り詰めてあるので、よかったらそっちも聴いてみてはいかがでしょうか しかし短くなった分壮大さも失われるので、個人的にはノーカット版を聴いていただきたいところです 標題音楽ならではの、必ずしも話の筋を知らなくとも楽しめるように出来ているものですが、やはりこれはちょっと長い 4楽章に辿着くまでにもうへろへろ… 3楽章は途中休憩のようにさっぱりと楽しくて聴きやすい。ここだけ切り抜いてもなかなかいい あとあとこの記事を書きながら知ったんですが、どうやらグリエールのバレエ音楽「青銅の騎士」は吹奏楽コンクール御用達になっているようですね (・公・) 10世紀のキエフ大公ウラジーミル1世に仕えたとされる伝説上の勇士イリヤー・ムーロメツの物語に基づいてこの曲は構成されていて、イリヤー・ムーロメツ伝説は、ロシアで人気のある物語であったそうです 第1楽章 『さまよえる巡礼の一団。イリヤー・ムーロメツとスヴャトゴール』 Andante sostenuto - Allegro risoluto. 約22分 農民の息子で病弱だったイリヤは、30年のあいだ病床に臥していたが、30歳になったある時、2人(3人?)の巡礼者が現れてイリヤをボガトゥイリ(勇士・豪傑)へと変え、戦士の中の戦士と言われた英雄スヴャトゴールの許へと送り出す。スヴャトゴールは、イリヤが探し当てると、すべての能力をイリヤに譲り渡して息を引き取る。 第2楽章 『追い剥ぎソロヴェイ』 Andante. 約22分 ソロヴェイとは、ロシア語で「夜鳴きうぐいす」のこと。ソロヴェイというあだなの山賊は、薄暗い森影で口ずさみながら(または口笛を吹きながら)人を襲って金品を奪った挙句に、殺人を繰り返していた。戦士イリヤは、ソロヴェイを殺してその死体をウラジーミル公の許に送り届ける。 第3楽章 『聖公ウラジーミルの宮廷にて』 Allegro. 約7分 作品中で最も短い楽章。スケルツォ楽章に該当する。イリヤはウラジミール1世の居城(別名「太陽宮」)で開かれた豪華な宴席に参加する。 第4楽章「イリヤー・ムーロメツの武勲。勇士たちが石と化す」 [編集] Allegro tumultuoso - Tranquillo - Maestoso solemne - Andante sostenuto. 約25分 イリヤは軍団を率いて、邪悪なバトゥイガ(Batygha)と異教の掠奪団を撃破する。イリヤはさらに戦い続けることを告げると、天から様々な軍団が降りてくる。天使たちとの戦いによってじわじわと敗色が濃くなるうち、イリヤと従者たちは石へと姿を変えられる。 おまけ 「Intermezzo & Tarantella 」 グリエールはコントラバスの為の曲も作曲しています タランテラはとてもいい曲 PR |
![]() |
![]() |
|
![]() |