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日本が世界に誇る大作曲家、武満徹のピアノ作品 なるほど、近代フランスの音楽を彷彿とさせるような手法。それでいてまさに『音』で日本の雨を絶妙に映しだした名作であると思います これを表現するには私の語彙では足りません 武満は70年代後半から水にまつわる言葉をテーマにした作品をいくつか手がけており、「雨」をテーマとしたシリーズもいくつか書いています。 形をもたない水にとって、「雨」や「海」は水にかりそめの形が与えられたものだと捉え、そして音楽もまた、形をもたない音に対し、作曲家がかりそめの形を与えたものなのであるそうです。 この曲は、作家大江健三郎の作品「「雨の木」を聴く女たち」からインスピレーションを得た小説作品だそうですが、この小説も満徹の「雨の樹」に触発された大江が書き始めたんだそうで。 「『雨の樹』というのは、夜なかに驟雨があると、翌日は昼すぎまでその茂りの全体から滴をしたたらせて、雨を降らせるようだから。他の木はすぐ乾いてしまうのに、指の腹くらいの小さい葉をびっしりとつけているので、その葉に水滴をためこんでいられるのよ。頭がいい木でしょう」 と作中で説明があり、荒涼たる世界と人間の魂に水滴に注ぐ「雨の木」のイメージに重ねて、危機にある男女の生き死にを描いた物語なのだそうです。今度読んでみよう 断片的な音の響きの濃淡が美しい一曲 おまけ 「Air」 武満の友人であったフルート奏者のオーレル・ニコレの70歳記念コンサートのために作曲され献呈された曲 PR |
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